「55歳からのハロ-ライフ」を読みました。
村上龍さんの本は20年前に読んだ「五分後の世界」以来二冊目です。
オードリー若林さんが村上龍さんのファンということで、それに影響されて久しぶりに手に取りることになりました。
ハローワークでもスローライフでもない
14歳のハローワークの姉妹本かと思ってましたがよく見るとハローライフでした。小説です。
病気、介護、リストラ・・・
日常に埋没していく小さな甘えやすれ違い。
気づけない、いや、気づかないふり。
口に出さなくてもわかってくれてるはず。
仕事や健康問題などで生活状況が否応なく変わり、先送りしてきたものがどんよりと立ち顕れてしまうのがシニア世代なのでしょうか。
人生の破綻か、再構築か。
自分にも起こり得る悲しき物語に何度も胸が締め付けられ苦しくなります。
それでも不思議とページをめくる手は止まらず、
なぜか読後感はどこかタイトルのように爽やかでした。
人生の中で大切にすべきことはなにか。
自らに静かに問い直したくなる本。
短編5つ。