高野切 読み方は「こうやぎれ」
「かな書道完成の頂点にあるのが高野切第一種です」(p5)
書風の違い
第一種は、優雅・典麗の中に豊かな情感がこめられ、文学的香気の高いものです。
第二種は、高古な気品と、男性的・意志的とでも表現すべき強靭さがあります。三種のうちいちばん古風を帯びているといえましょう。
第三種は、もっともあたらしい時代の感覚を代表するもので、知的な明るさと典雅・爽快の風趣に富んでいます。(p3)
筆跡の違いをこのような言葉で表現できるあなたに私は感動です。
単体のいろはと変体仮名
2文字以上の和歌の一部の「連綿」
和歌全文
付属品
二玄社特性下敷きとお手本DVDとなっています。
記載されている和歌は古今集より17首
- 0066 紀友則
桜色に衣は深く染めて着む花の散りなむ後の形見に - 0006 素性法師 雪の木に降りかかれるをよめる
春立てば花とや見らむ白雪のかかれる枝に鶯の鳴く - ゆうずくよおぼつかなきにたまくしげふたみのうらをあけてこそみめ
- ゆきのうちにはるはきにけりうぐひすの こほれるなみだいまやとくらむ
- こころざしふかくそめてしをりければ さえあへぬゆきのはなとみゆるか
- かひがねをさやにもみしがけけらなく きこりほりくやるさやのなかやま
- みるひともなきやまざとのさくらばなほかのちりなむのちぞさかまし
- やまかぜにとくるこほりのひまごとに うちつるなみやはるのはな
- はなのかをかぜのたよりにたぐへてぞ うぐひすさそふしるべにはやる
- あたらしきとしのはじめにかくしこそ ちとせをかねてたのしよをつめ
- しもとゆふ かづらきやまに ふるゆきの まなくときなく おもほゆるかな
- あふみよりあさたちくればうねののに たづぞなくなるあけぬこのよは
- みずぐきのをかのやかたにいもとあれと ねてのあさけのしものふりはも
- しはつやまうちででみればかさゆひのしまこぎかくるたななしをぶね
- かみがきのみむろのやまのさかきばばかみのみむろにしげりあひにけり
- しもやたびおけどもかれぬさかきばのたちさかゆべきかみのきねかも
- まきもくのあなしのやまのやまびととひともみるがねやまかづらせよ
古典臨書と古今集で幽玄を堪能したいと思います。
リンク
書道に役立つサイト
本書籍公式youtube
内容が充実してます。
高校講座ですが、おとなになって書道を始めた方にもおすすめです。
高野切の回もあり!